オトシモノ~君が零した星屑~


そう笑いながら、土方は部屋へと向かう。


沖田と藤堂は、再び眠ってしまったらしく、今日部屋を訪ねるのは止めたらしい。


疲れたように体を引きずる土方の背は、今までに見た事が無いくらい、小さく見えた。



「守って・・・・・あげる」



届かない小さな呟きを、そんな土方の背にかける。


守ってやるなんて、無力な私には無理だろう。


だから――――ずっと、傍に、私だけでも。



「――――くっぅ・・・・・」



静まり返った部屋から、微かに漏れる土方の声。


ずっと、苦しんでいたはずだ。


< 297 / 466 >

この作品をシェア

pagetop