オトシモノ~君が零した星屑~


*土方 歳三side.


「・・・・・泉箕、いるか?」



静まり返った一室に、そっと語りかける。


一番隊、二番隊、三番隊は、それぞれの組頭による一日鍛錬が行われている今日。


千歳ですら参加している中、泉箕は部屋から出てこなかった。



『泉箕さん、まだ寝てて・・・・・何度も起こしたんですけどねぇ。

全く起きる気配はありませんでしたよ』



今朝、朝餉の時間になっても起きてこない泉箕について尋ねた。


しかし総司は、そう笑いながら言うだけで、起こすのは諦めているようだった。


< 301 / 466 >

この作品をシェア

pagetop