オトシモノ~君が零した星屑~
*土方 歳三side.
「・・・・・泉箕、いるか?」
静まり返った一室に、そっと語りかける。
一番隊、二番隊、三番隊は、それぞれの組頭による一日鍛錬が行われている今日。
千歳ですら参加している中、泉箕は部屋から出てこなかった。
『泉箕さん、まだ寝てて・・・・・何度も起こしたんですけどねぇ。
全く起きる気配はありませんでしたよ』
今朝、朝餉の時間になっても起きてこない泉箕について尋ねた。
しかし総司は、そう笑いながら言うだけで、起こすのは諦めているようだった。