オトシモノ~君が零した星屑~


消え入りそうな声で、情けない位に震えた声で、私は呟いた。


私をじっと見つめる瞳は、躊躇う事無く、返事をする。


土方も、沖田も、誰も口を開かなかった。


ただ、組頭の抜けた状態で続く、稽古の声が響くだけで。



――――嘘を言うな。



そう、言い返そうと口を開こうとした時だった。


私の言葉に被せるように、泉箕は口を開く。



『――――すまぬな、千歳』



微笑みながら呟き、私の頬に手を伸ばす。


その、いやに白い手が、前よりもずっと痩せている事。


それは見るに耐えなかった。


< 337 / 466 >

この作品をシェア

pagetop