オトシモノ~君が零した星屑~
『もうすぐ、死ぬ』
そう言った泉箕に、私は引きつる口に弧を描かせようと、力を入れた。
何も言わず、その続きを待つ私。
周りにいた何人かが、息を呑むのが分かった。
部屋の温度が、さっきよりも数度下がった気がする。
稽古の声が聞こえなくなったのは、この部屋の空気のせいだろうか?
『俺が死んだら――――千歳、お前も長くない。
数日で、俺の後を追う事になるだろう
俺のせいで・・・・・俺の寿命のせいで、すまぬな』
そう言って、泉箕はそっと、優しく私の頭を撫でた。