オトシモノ~君が零した星屑~


笑いながらも、冷たい雫の中に温かい雫が混じっているのが、分かる。


別に、こんな事になる為に、契約した訳じゃない。


・・・・・誰かを、犠牲にしたかった訳じゃないのに。



「嘘つき、嘘つき・・・・・っ」



雨で、水溜りの出来る庭。


雨に濡れながら、重くなっていく服を気にせず、ただうずくまる。



時間の長さ、なんて。


そんな事、別にどうでも良かったのだ。


ただ普通に暮らせるのであれば、どこでも良かった。


・・・・・知ってた。



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