オトシモノ~君が零した星屑~
「泉箕が消えてしまった時の土方、本当に倒れそうな顔してた。
・・・・・ううん。
私達がもう直ぐ消えてしまうと、教えてもらった時も」
「だから――――伝えない、と」
小さく言った山崎に、そう、と頷きながら洗濯物を手にする。
手にした浅葱色の羽織を見て、笑っていた自分の顔が固まったのが分かった。
・・・・・土方、の羽織。
それを羽織った土方の、あの凛々しい姿を思い出して、何かが込み上げて来た。
「伝えなくて、あなたは辛くないのですか?」
「辛いよ。でもね、残された土方は?
――――私に嫌われてた、って思う方が絶対に辛くない」