オトシモノ~君が零した星屑~


泉箕がいるから、死ぬ事はない。


でも、だからと言って痛みが無くなるわけではない。


何度も飛びそうになる意識。



「おい、簡単に楽になれると思うな」



グリグリと五寸釘を動かす美丈夫の姿が、霞んでいった。


何も知らないのだから、きっと――――


この拷問からは逃れられないだろう。



「・・・・・知っていることを吐け」


「だから、何・・・・・も知らない」



気を失いそうになったら、背中を竹刀で思いっきり叩かれる。


上から、水を浴びさせられる。



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