オトシモノ~君が零した星屑~
*土方 歳三side.
ここ最近雨は降っておらず、カラリと晴れた空が広がっていた。
暑さで参ったと、何人もの隊士が疲れた顔をしているものの――――
「ったく、金平糖が溶けるから、暑いのはヤなんですよ」
隣の総司は、労咳を患っているという事を忘れてしまう位に、元気だった。
手元にあった茶を一気に飲み干し、一息つく。
「・・・・・ちょっと、土方さん。
それ、私の分のお茶だったんですけどねぇ」
金平糖を口に頬張りながら、総司は眉をひそめていた。