オトシモノ~君が零した星屑~
「あなたに、壊れて欲しくないから。
・・・・・笑っていて欲しいから、千歳さんは嘘をついたのです」
俺の為――――だったのかよ。
だから、あんな嘘を・・・・・ついたのか?
喉が張り付いたように、声が出なかった。
震える手を握り締めた俺の頬に、何か冷たいものを感じた。
いきなりのことに、一瞬身体を強張らせながら、閉じた目を開く。
視線を上げると、静かに降る、光の粒があった。
砂利に染みていく、細かな雨粒。
そして、照り続ける太陽にそれは、キラキラと煌きながら、降り注いでいた。