オトシモノ~君が零した星屑~


その言葉を発した瞬間――――


再び、私の意識は闇に落とされた。



------

----

--


そして始まる、あの日の記憶辿り。


手に、母さんが彫ったこけし人形が乗せられる。


にこやかに、大切にするのよ?と笑いかけた。



母さんがこうして・・・・・私に何かを作ってくれるのも。


食事の準備をするのも。


全部・・・・・全部、大好きだった。



あの日、あの――――暑い、夏だった気がする。


飢えて、私を殺した母さん。


< 54 / 466 >

この作品をシェア

pagetop