雨が降る日は誰か死ぬ
「じゃあね」


亜衣は校門を出ると、遥に手を振って家路へと向かう。


「うん。じゃあね」


遥も亜衣に手を振ると、校門のすぐ前にあるバス停に向かった。



すぐにバスが来て乗り込む。


遥が座席に座ると同時に、バスが走り出した。



あのキャンプ以降、雨が降ったのは三日。

その三日ともに、クラスメイトが死んでいる。


偶然だとは思うけど、クラスの全員が、次の雨の日を恐れている現状。


遥が視線を窓の外に移した瞬間、ポツリポツリと雨が降り始めた。
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