雨が降る日は誰か死ぬ
「ねぇかすみ」


『ん?』


「今どこにいるの?」


『駅だよ。桜花駅。今から電車に乗るところ』


かすみはまだ自宅に帰っていなかった。



「ねぇ気をつけてよ」


『うん。分かってる……。でもさぁ……』


かすみは言いかけて言葉を切った。
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