雨が降る日は誰か死ぬ
「ねえ何?」


亜衣は不安になって聞いた。



『今のところってさぁ』


「うん」


『一人ずつじゃない』


「え?」



『だから死んじゃうのって、一日一人』


「ああ、うん。確かにそうだけど」



『だったら今日はもう大丈夫なのかなぁ? って思ったの』



「ああ、そういうことか」


亜衣はかすみの言わんとすることが分かった。
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