雨が降る日は誰か死ぬ
「何? 何? 何なの? ちょっとアズ!」


美咲が大きな声で聞いた。



「アズ大丈夫なの? ねぇアズ! アズぅううううう」


続けざまに大きな声で叫んだから、教室の中にいた全員が注目する。

美咲の携帯電話を持つ手が震えていた。



ちょうどそこに西山が入って来る。



「先生! アズが! アズがぁああ!」


冷静沈着だと思っていた、クラス委員の工藤美咲が、突然大声で叫んだから、すぐにただ事ではないことを西山は覚った。
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