雨が降る日は誰か死ぬ
「さっきご家族の方から電話があったばかりで、詳細は分からないんだ」


西山はなだめるように言った。



「分からないって……」



「とにかく! 詳しいことが分かり次第報告するから」


喋りかけた由真を、西山は制するように大声を出す。



「それでだなぁ、葬式なんだが……一応、早坂の家は大月だから、移動が大変なんで、大竹先生と、俺がバスを出すから」


学校には、いつもクラブ活動の遠征などで使う、マイクロバスがある。

西山は教師でありながら、大型自動車の二種免許まで持っているのだ。

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