雨が降る日は誰か死ぬ
「アズぅうう!」


工藤美咲がドアを叩いて名前を呼ぶ。


何度も何度も呼ぶけど、中から返事はない。



「警察を呼んだほうがよくないですかね?」


豊川に言われて、西山もそれが正解かもと思ったところに、三原梓の母親が帰ってきた。



「お世話になります担任の西山です」


頭を下げる西山を横目で見ただけで、梓の母は急いで玄関の鍵を開けて中に入る。


次いで美咲と西山も中に入り、そして息を飲んだ。


目の前の階段の前で、三原梓が倒れていた。

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