雨が降る日は誰か死ぬ
「梓! 梓ぁあああ」


母親が駆け上がって抱きかかえるけど、梓はピクリとも動かない。


狂ったように叫ぶ梓の母、そして同じように泣き叫ぶ、クラス委員の工藤美咲。


西山は胸が締め付けられる想いだった。


すぐに豊川が警察に電話をかける。


(それにしても……何なんだこれは?)



びしょ濡れの廊下の床を見ながら、西山は首をひねった。

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