雨が降る日は誰か死ぬ
朝の雨が嘘のように、午後からは青空が広がる。


結局授業が終わるまで、西山も美咲も学校に帰ってこなかった。



「何かさぁ、部活に行く気が起きないね」


バレーボール部の中野美穂が、同じバレーボール部の佐藤由真に言った。


美穂と由真は、全国大会常連のバレーボール部に憧れて、県外から越境入学しているから、

すでに全国大会常連の中等部から、エスカレーターで上がってきている、優希や泉に負けじと頑張っているのだが、

その二人がこんなことになったうえに、まだまだ続きそうな不安で、とても部活動をする気が起きないのだ。

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