雨が降る日は誰か死ぬ
「ねぇ由真、美咲がいないんだけど」



「えっ、千恵か有紀のとこじゃないの?」


由真は違うクラスのバレーボール部員の名前を出す。



「行ったけどいないんだってば!」


美穂が強い口調で言ったから、由真は驚いて立ち上がった。


由真の胸にも嫌な感じが広がる。



「トイレは見た?」



「うん。三階のは見た」



「じゃあ他の階も見てみよう」



「うん」


二人は部屋を出た。

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