雨が降る日は誰か死ぬ
「おい行くぞ」


階段の下まで行くと、孝之は携帯電話を放ってくる。



「ちょ!」


亜衣は慌てた。落として壊れたら大変である。


必死で受け止めようとした。


ところが、逆に力が入って手につかず、ポロっと手から落ちる。



「ぁああああああ」


地面に落ちる直前に出した足の甲がクッションになり、大破することなく廊下に転がる。



「もうバカ!」


亜衣は携帯電話を拾いながら、孝之を睨んだ。

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