雨が降る日は誰か死ぬ
外に出ると、桜がショコラのリードを繋いで、二人で並んで歩き始める。


二人は家のすぐ近くにある、竜祀川の河原に向かった。


空は雲一つないほどの快晴で、これなら雨の心配はないだろう。


「お姉ちゃんと一緒に、ショコラの散歩に行くのって久しぶりだね」


「そうだね」


笑顔で話しかけてくる妹と、嬉しそうにシッポを振って歩く愛犬を見ていると、いつの間にか不安な気持ちは消えていた。

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