雨が降る日は誰か死ぬ
「帰るのは朝飯を食ってからだぞ」



「あ……」



「オマエらは飯を炊かないのか?」


ようやく意味を理解して、愛は真っ青になった。


明日の朝、飯ごうを炊く薪を燃やしてしまったのだ。



「じゃあ他所の班に分けてもらおうよ」


由真がすかさず提案する。



「バカ野郎! ちゃんとみんな自分の割り当て分しかないんだぞ。

そうやってすぐに頼って、人に迷惑をかけるんじゃない!」


西山が睨んだ。

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