雨が降る日は誰か死ぬ
第一堰堤の現場事務所に到着すると、今日の作業手順と作業員の振り分けが言い渡される。


健作はコンクリートを流し込むための型枠を組む仕事に振り分けられた。


作業開始に伴い、現場事務所を出て現場を見回す。


ある一点で、健作の目が止まった。


高々と組み上げられた丸太足場のすぐ近くに、4m角ほどのコンクリートの土台があるのだ。



「あれ、何ですかね?」


健作は隣にいる作業員に聞いたが「さぁ? 何だろうな?」という答えが帰ってきただけだった。
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