雨が降る日は誰か死ぬ

気になって仕方がない健作は、次々と訪ねていった。


「ああ、あれは祭壇だよ」


「祭壇?」



「ああ、竜神様に工事の無事を祈願して、あそこに祭壇を作って拝んでるんだよ」



「は、はぁ……」


「でもよぉ、事実あれを作ってから、あれだけあった事故が、ピタッとなくなったんだぜ」


作業員の男はそう言って微笑んだ。

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