雨が降る日は誰か死ぬ

朋美は、同じ生田市から通う亜理沙や聖良とは中学校の学区が違うから、

生田駅までは、１０分ほどかけて自転車で行き、そこから電車に乗るのだ。


昨日から降っていた雨は、今は止んでいるけど、またすぐに降り出しそうな感じだから、今のうちに急いで駅まで向かいたい。



「おい中山！」


家を出てほんの少し走ったところで、突然名前を呼ばれて、朋美は声の方に振り返った。