サヨナラ 大好きな人【完】

「あ、たしっ…あんな、ひどい事…したんだよ?」

泣きじゃくりながら必死に声を出した

「あゆのせいじゃないよ?」


「だ、だってっ…あ、あたしがっひっく…」


來は泣きじゃくるあたしをそっと自分の胸へと引きずりこんだ。

まるで、小さい子供を慰めているかのようだった


「ら…いっ」


「俺、もぉあゆがいないとダメみたい」


あたしの顔を自分の方へと無理やり向かせながら言った

「あゆは?」

多分、いや…絶対來はあたしが好きなのに気づいてる

だから


こうやって意地悪をするんだ


高校生の頃から変わってなかった

「い、いの?」

「悪いなんて誰も言わねぇよ」



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