サヨナラ 大好きな人【完】
「あ…ゆ…?」
あたしは溜め込んでいた溢れそうな涙を袖で拭い
「あたし、來のこと忘れようと思う」
あたしは必死に泣くのを堪え、笑顔を作った
「どうして?」
「だって、あたしのせいで來はすごく辛い思いをしたんだよ?昨日だって、すごく辛そうな目をしてた。やっぱり、あたしは來を想っちゃいけないんだよ_」
「…あたしは、來君を諦めろって言ってたけど、そんな中途半端に諦めろって言ったつもりはないよ」
「でも、もぉ無理だよ…あたしは來にこれ以上何もしちゃダメなの」
「そんなの誰が決めたの?」
「__」
「終わるなら、全部本当の事を話してから終わりな」
その時、あたしは久しぶりに由愛の真剣な目を見たような気がした。