サヨナラ 大好きな人【完】

なんてあたしを脅すとエンジンをかけ走り出した。


後ろに乗っているあたしは本当に落ちそうになり男の背中を力いっぱい握った


目を瞑っているといつの間にか着いていた


「着いたぞ」


やっぱり車買ったほうがいいのかな_?


あたしは静かにバイクから降り


「ら...じゃなかった、吉本さんありがとうございました」


そう、あたしが後ろで力いっぱい握っていたのは來の服


握りすぎたせいか、その部分だけしわになっている


「來」


「へ?」


「來って呼べよ」


真っ直ぐあたしに向けられるその瞳に胸が張り裂けそうなほどドキドキする


「は、はい」


「敬語もなし、後」


「??」


「今日、公園来て」


それだけ言って來は去っていった


...公園?


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