純愛だってば!
そんな事を考えていると
「 あの、春坂くんていう人、なーんか胡散臭いのよねぇ……。」
早奈が、私の隣。 窓枠に手をかけてボソッとつぶやいた。
…さっすが早奈!
以心伝心ですね♪
考えが一致して、おもわず顔が綻ぶ。
『こらー! 席につけー!!』
そのとき、担任が教室に入ってきて、
立ちっぱなしの生徒に注意した。
慌てて私達は席についたんだけど
あたしの頭の中は、あの怪しい王子様の事で、いっぱいだった――――――。