lave letter for YOU
君からの手紙
なぁ由紀。

俺な由紀のことめっちゃ好きやったんや。



めっちゃ好きやった。



由紀も俺のこと好きやったって思ってもええよな。

二人でよう出かけたし、

よう目合ってたし、

他の男子より俺とよう一緒におってくれたよな。

自惚れてもええか?

最後なんやからそれぐらい許してぇな。

本当はな由紀にめっちゃ触れたかってん。

柔らかそうな髪に

ふっくらした頬に

少し薄い唇に

その細い指に触れとうて触れとうてたまらんかった。

でも、もう死ぬって分かっとったから俺との思い出なんかつくって変にお前の心に残るんはお前の為にならへんって思った。

でもほんまは病気で弱っていく俺を由紀には見られとうなかったんや。

由紀の中の俺はいつまでも元気やった俺でおってほしかったから。



ごめんな。


ほんまにごめん。

あの時からシカトしてごめん。

メールも電話もシカトしてごめん。

由紀が悲しそうに俺のこと見とるんは知っとったけどシカトしてごめん。

ごめん。

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