lave letter for YOU

私から君へ

彼のこの手紙を読んだとき、胸が張り裂けそうなほどの切なさがこみあげてきて、

喉が張り裂けそうなほど泣いて、泣いて、泣き崩れました。

彼が・・・、隆が死んだのを知ったのは高校卒業間近でした。

いつものように私は遅刻して、

隆から来るはずのない電話ばかり期待して、

今日は学校に来てくれるんじゃないかと学校へ歩みを進めていました。

隆は一年ほど学校へは来ていませんでした。

誰も隆のことを教えてはくれなくて、私は隆の家に行く勇気もありませんでした。

そして、いつものように遅れて入った教室はいつもとは違っていました。

いつもなら声をかけてくれる友人も、

あまり話さなくても挨拶だけしてくれる人も、

隆の友達も、

遅刻してくることにいつも口うるさい先生も、

皆ヶ泣いていました。

私は何が何だかわかりませんでした。

そのままドアに立ち尽くしている私を見つけた友達が泣きながら私に近づいてきて言ったんです。



「村瀬君が亡くなった」って



初めは本当に何を言われているのかわかりませんでした。

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