lave letter for YOU
隆の両親は私のことを知っていたらしく、このまま最後まで一緒にいてやってほしいと言ってくれました。

私は断ろうと思いましたが、彼にも隆の傍にいてやれと言われたので、隆の棺の近くにあった椅子に座り参列している人々を眺めました。

知らない人もたくさんいました。

私の知らない過去の友人たちだと彼が教えてくれました。

私はそんなことどうでもよくて、もう何もする気にもなれませんでした。

できることなら早く家に帰って、お風呂に入って、お布団で眠りに落ちたいと思っていました。

それほど泣くことに労力を使っていたのです。

そして、人もまばらになった夜中、私が棺に入った隆を見つめていると、彼が不意に私に封筒を渡してきました。

私の好きだった黄色の封筒を。

私は何も考えずにその手紙を手に取りました。

宛名を見た瞬間、驚きました。

隆の字がそこにあったからです。

私が彼を見上げると、彼は一回だけ頷きました。

私は震える手で封をきれいに破り、数枚にわたる便箋を取り出しました。

涙が後から後から出てきては、隆からの手紙を濡らしていきました。

胸が張り裂けそうなほどの切なさがこみあげてきて、

喉が張り裂けそうなほど泣いて、泣いて、泣き崩れました。

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