神 話 
大きな大きな月は持てる光のすべてを使ってこの世界を照らし出しました


あかるく
やさしく
そしてあたたかい光を浴びて、世界にはちいさな変化が少しづつあらわれ始めました


まず
天と地の交わり合っていた場所が光の色に染められたように徐々に澄み始め、大きな水溜まりとなりました


それはやがて今日の海となりました


そして海以外の場所はむき出しのぬかるんだ土地になりました


それは今日の大地となりました


出来上がったばかりの海の上にも月は変わらずに光を降らせ続けていたのですが、その光はだんだんと海の底に積もってゆき


そうしていつしか月よりも大きく強い光を放つ光の塊が出来ました
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