神 話 
ですけれど
光の塊でしかない太陽は光を放ち続けているうちにその光を失っていってしまいました


そこで再び月の光を求めて、とぷりと海の底へと沈んで行きました


それに気付いた月は、自らが放った光を海の底へと残したまま、いれかわるように空へと昇っていったのでした


今でも月と太陽がいれかわりに天に昇るのはそんな理由からなのです


太陽は毎日海の底へと沈んで行き、降り注いで海の底に溜まった月の光を集めに行くのです


それを身に蓄え再び大きくなり
そうして力を調えてから月の姿を求めて空へと昇り、世界に朝をもたらす事を太陽はその頃から毎日毎日繰り返しているのでした
< 6 / 21 >

この作品をシェア

pagetop