ぴーす
周りには住宅が立ち並んでいるこの学校はあたしの家から遠い。
いつも電車を乗り継ぎ、1時間くらいかけて登校している。
だから当然知ってる人はいないわけで。
「ねぇねぇ、聞いて~!
昨日彼氏がさぁーっ…」
「うわっ、なにそれ!
サイアクじゃん‼」
「他にも~……」
「あ、また中野さんたちが彼氏の話してる~」
「うらやましいよねぇ…」
「あ~あ
あたしもトキメキが欲しいなぁーっ」
「ちょ、梓何言ってんの。
彼氏いるでしょ!」
「それとこれとは別だし~」