イジワル王子の溺愛




「…椎香」


「ん?なに?」


お昼にとりあえず椎香を誘ってみたのはいいけど


普段が無意識過ぎて、どう接していいかわからない


全然気づかなかった


椎香はこんなに近くにいたのか?


「えーと…」


「翼?なに?」


ミートスパゲティを食べながら俺を見つめる椎香


……あんま見つめんなよ


「いやぁ、うーん…」


いつも何の話してたっけ


こいつとならなにも話さなくても気まずくならない


――むしろ心地が良い




< 216 / 360 >

この作品をシェア

pagetop