イジワル王子の溺愛



「俺はお前が好きだ」


「…最低」


「え?」


「女なら誰でもいいわけ!?」


生まれて初めての告白は、容易く跳ね返された


……やってくれるな


「いいわけねぇだろ!俺は、お前だから言ってんだろ」


「ふざけないでよ」


とった手を振り払われて、行き場を失った俺の手


俺の手を振り払ったのは椎香が初めてだ


俺の初めてだ、ありがたく受け取ってほしいね


…なんて冗談を言う余裕もなく


実際俺はただ呆然としていた




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