イジワル王子の溺愛



「椎香」


「ん?」


「……俺――…」


バタッ


え?


ベッドに突っ伏した翼


え、よ、


「翼―――!!?」


「…ごめん熱、上がった…」


「えぇっ――!?」


「悪い、保健室の先生呼んできて…」


「う、うん!!」


「あ、でもその前にー…」


「えっ?」


―――ちゅっ


はっ!?


「充電。風邪うつったかもな」


「……っば、バカっ!」


「はは、」


ははじゃないわよもうっ


保健室を出て、あたしはその場にしゃがみ込んだ

翼のバカっ!

風邪が治ったら覚悟しときなさいよっ!!





< 236 / 360 >

この作品をシェア

pagetop