LOVE PRINCESS(林&愛未)
だけど、ちゃんと言っておかなきゃ。
持田が林君のことを好きなのは間違いない……と思うし。
だんだん自信がなくなってきたけど。
でも、昨日の持田のあの目は、恋する乙女の目だったもん!
「林君と私はすごーくラブラブなの。
だからあなたの入る隙間なんて…」
そう言いかけた時だった。
「もっちゃーん!
ごめん、遅くなっちゃった。
あ、林先輩?」
突如現れた、ひょろっとして、いかにも弱そうな男の子。
「もう、修二遅いっ!」
「ごめんね、片付けが中々終わらなくて…」
「また店長に頼まれたの?
何で断らないのよ!」
「ごめんね、店長にどうしてもってお願いされちゃって」
「あんたはいつもそんなだから押し付けられちゃうんだよ。
もういいよ、明日私が店長に言ってあげる」
「いいよ。僕なら気にしてないから」
「修二が気にしてなくても、私が気になるの!」
目の前で繰り広げられる会話の半分以上は男の子が謝ってて。
昨日、見たはずのぶりっこ持田の姿はそこにはなくて。
キョトンと2人を見ているだけの私に、林君がそっと耳打ちする。
「修二君は、持田さんの彼氏なんだよ。
お似合いでしょ?」
って、はあああ!?