アンタ達、あたしの日常どこやった?

「そろそろ下校時間ですが、」



「書記、もう終わります」



「会計も大丈夫です」



中原くんの呼び掛けに、それぞれの部署から返事が返ってくる。



「では、今日はお集まりいただきありがとうございました。明日、再度今年度役員のみで集まって確認したいと思います。お疲れさまでした」



そんな中原くんの挨拶で引き継ぎも終わり、無事解散。



「はあ…」



「お疲れみたいですね、成田さん」



苦笑しながら森川さんが鞄片手に寄って来る。



「いや…やっぱスゴいね、真颯会」



「今日、そんな事言ってたら1年間持たないですよー?」



「やめて森川さん、なんかリアリティが半端ないから」



さて、あたしもいい加減帰ろう。



早く帰ってノートまとめなきゃだった。



バス通学の森川さんと別れたあたしは駅へと向かう。



そんなあたしの肩を、不意に誰かが叩いた。



「な…中原くん…!」



「お疲れ様。途中まで、電車一緒だよね」



一緒帰ろ、と隣を歩き出す中原くん。
< 104 / 172 >

この作品をシェア

pagetop