アンタ達、あたしの日常どこやった?
ぎゃあきゃあと何か騒いでる高津遥は完全無視して、あたしは森川さんに携帯を見せる。
「好きな作家さんが居て、その人が新作をあげてたんで」
「ああなるほど…あ、れ?」
「どうかしました?」
「…この作家さん、お名前なんておっしゃるんですか」
「えっと、Ruruさんって…」
「Ruru、さん…?」
しばらく画面の文章を眺めた森川さんが、ぽつりと呟いた。
「…成田さん」
「はい?」
「私…この人知ってます」
「へ?」
えええええっ?!!!
あたしは盛大な音を立てて、椅子から立ち上がる。
急いでプロフィールの画面を開いて、森川さんに差し出した。
「この人、本当に知ってるんですか?!」
「はい、間違いありません」
嘘っ!この学校の生徒とかだったらどうしよう!
あたし全力でお友だちになりたい!
「あの、森川さん!」
「この文章を打ったの……私です」
「…え、」
「考えたのは、彼女です」
森川さんが指差した先にいたのは…!