アンタ達、あたしの日常どこやった?

「あのですね、はるるは死ぬほど機械に弱いんです」



「…はい?」



「携帯電話の通話機能と単文メール打つのがやっとな位弱いんです」



…何処の老人だ。



今時あたしのおばーちゃんでも絵文字つきメール送ってくるぞ。



らくらくホンでも買い与えとけ。



「はるるに機械を触らせたら30分以内に破壊されます。それくらい弱いんです」



いやいや、どんな超能力者だよ。



「…で?それとRuruさんに何の接点が?」



「だから基本的に、はるるはルーズリーフに下書きするんです。それを受け取って、私が清書して投稿してます」



なんて面倒くさいシステム…!



でも、謎は解けた。



『森川さん』っていうフィルター経由してるから、あんなに文章がマトモなのか…!



「あたし今日、今、この瞬間から森川さんをRuruさんだと思うことにする」



「え?でも、私ははるるの文章を書き写してるだけで」



「言わないで!もう何も言わないで!」



あたしの理性が崩壊するから!



「成田さんは今日も元気そうだね」



がらり、と窓が開いて中原くんが顔を出す。



…あ、もう会室の前だ。



あたし校内を延々とあのテンションでわめき歩いてたのか…!
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