アンタ達、あたしの日常どこやった?
「青龍、朱雀、白虎、玄武、麒麟…っと」
おおお、あたしまだ"キリン"って漢字で書けたぞ、"麒麟"って。
「カラーは順番に、青龍が青、白虎は白、朱雀が赤、玄武が緑、麒麟が黄色になります。ちょうど5ブロック、5色。これをテーマカラーにしてもらったらカッコいいかなって」
「なるほど…」
「ブロック名としても良いね」
「これで帽子とか揃えて発注したら、気分的にも統一感出そうだし」
「良いと思います」
それぞれから返事が返ってきて、あたしはそれだけでなんだか嬉しくなる。
「すごいね、成田さん。じゃあソレ採用で。…定例会用のレジュメは、森川さんと水嶋先輩大丈夫ですか?」
「はい、明日には草案まとめて書類にして確認お願いします」
パソコンをタイピングしながら、森川さんが何事もないように答える。
隣の水嶋先輩も手元のノートに何かを書き込むと頷いて。
「坂井先輩、帽子発注の場合の予算案の作成お願いします」
「はい、明日までに」
おおお、何か大きな事が動いてるって感じがするう…!
「それじゃあ、余り時間はありませんが、明日までに草案作成お願いします」
そんな風に、あたしの初の真颯会会議は、しょっぱなから大物をバンバンと決めていく感じで終わったのだった。