アンタ達、あたしの日常どこやった?
「そうやって俺の冗談マトモに受けとるところも、真面目」
…アナタの話はどこまでが本当で、どこからが冗談なのか区別がつきません…
笑う中原くんを前に、そんな言葉を返したくなったのだが、ぐっと飲み込んだ。
またからかわれそうな予感がしたからだ。
しっかし…ファイルと中原くんをしれっと往復しながら見てると、本当に良く出来た王子だよな、としみじみ実感する。
「…何?」
「…中原くんって、いつからあんな風に四六時中オンナノコに囲まれるようになったんですか?」
てか、イイトコの息子さんって聞いてるから、何か電車通学って違和感あるし。
「…それ、誰情報?二宮さん?本橋?牧野?森川さん?」
「いや…あちこちの話総合して」
「成田さんが俺にどんなイメージ持ってるのか分かんないけど…俺、普通の一般高校生だからね」
「いやまた嘘ばっかり!」
アナタが一般人なら世の中の人間は何になるんだ!
「何であんなにって言われると俺も良く分かんないけど、中等部の2年くらいかな、藤崎さん達がなんだかにぎやかしくなったのは」
…にぎやかしい、で済むのかアレ…
「それな何か本橋とかが脚色して喋ってそうだけど、俺んち普通だよ。親父が何件か飲食店経営してる位で」