アンタ達、あたしの日常どこやった?
翌日、あたしは朝から会室に行くとパソコンを取り出し、例のメモリーを読むべく教室へと持ち込んだ。
昨日、コンセントにさして帰ったから、バッテリーは満タン。
これなら放課後までは充分もつだろう。
しかし、最近のパソコンってホントに小型化したよねえ…
あたしが借りたのも、A4くらいのサイズで重さも1キロちょっとしかない。
それでいて高性能。使いこなせたらこんなに便利なモノも無いよね。
校内ならWi-Fi飛んでるらしいから、インターネットも接続可能だ。
そんなあたしの机の前に、朝から誰かが立ちはだかった。
「よう、キツネ!」
うっわ、朝から来んなよ高津遥!
あたしはキョロキョロと周囲に杉村さんや森川さんの姿がないか探してしまう。
あーん、コイツが何かやらかす前に誰か引き取ってくれるよねえ?
「おぬし、ココに名前を書け」
「は?」
ぺろり、と高津遥が2つ折りにされた1枚の紙を差し出す。
「何よ、こんなうさんくささ全開の紙…」
「早く書け!」
「はぁ?やだし」
意味不明な紙を見やると、名前の欄はあるけれど、その下の肝心な文面は折られてて全く読めない。