アンタ達、あたしの日常どこやった?
黒髪ショートカット。
一見するとどこにでも居そうな生徒。
でも、皆分かってるかのように道をあけてゆく。
ちょっと待ってもしや目的は真澄ですかあたしですか。
多分恐らくこーいうパターンの場合はあたしだよね。
「気配を上手く人間にまぎらせおって。見つけるのに手間取ったわ」
ちょっと待ってなんか喋ってますけど。
ずんずんずん、と進んできた少女は、ぴたりとあたしと真澄の前に止まった。
「よ、遥。おはようさん」
「お、真澄も一緒だったのか」
「何やねんな、今更気づいたみたいなその言い方」
傷つくわぁ、と笑う真澄をよそに、少女はくるりとあたしの方を向く。
そのまま、びしりとあたしの顔を指差して、少女は言った。
「見つけたぞ、九尾のキツネ!!!」
…はい?今、何ですと?
意味不明な言葉に固まるあたしを目の前に、彼女は言葉を重ねる。
「キツネ!今日から俺の使い魔となれ!」
すみません、日本語喋ってもらっていいですか?