アンタ達、あたしの日常どこやった?
「なあなあ、な…」
「ええ朝っぱらから高津遥と一戦交えましたけど、何か?!」
毎度お馴染みな、本橋律の問いかけに、あたしは噛みつくように話をぶったぎって答えを返した。
「…てか、そう言えばさりげなくアンタと牧野智巳も名前入ってたけど、なんで?」
もはや敬語で話してやるのも面倒になって来たあたしは、昨日貰った書類を本橋律の机に差し出した。
「えー、ノリとテンション」
「はああ?」
「いや、中等部の続きするぜって、高津から誘われたから乗っかった」
「続き?」
「え、成田さん高津から何も聞いてない系?」
「…むしろ名前を勝手に使われた系ですけど」
「あはは!おっつー!」
なんて軽い反応…相変わらず見た目通りの軽さを誇る本橋律だ。
でも、これでまた謎を解くピースがひとつ増えた。
"声優同好会"、"中等部の続き"、そしてあのメンバー。
………ただ面倒くさいことに巻き込まれ始めただけじゃないの、もしかして!!
えええ、やだあ…あたしホントに真颯会でいっぱいいっぱいなのに。