アンタ達、あたしの日常どこやった?

「ご覧の通り、今年度体育祭は新形式での実施を役員は提案します」



「2クラス単位の分け方は?」



「クラス順でA・Bで1組目、C・Dで2組目とそのままストレートに分けます」



「具体的なリーダーの数は?」



「グループ長・副グループ長、ダンスリーダー、集団行動リーダー、応援団長、副応援団長、…他必要だと思うリーダーがありましたら進言お願いします」



ありとあらゆる質問にすらすらと答えていく中原くん。



あたしはあっけに取られたようにそれを見守るしかない。



そんな話の途中でふと牧野智巳と目があった。



ニヤリ、と笑われてあたしはいかに自分がアホ面してたか思い知らされた。



すみませんねえ、使えない副会長で。



「以上、他に質問が無ければ採決に移ります」



書記の水島先輩が箱を持って立ち上がる。



小さな紙が皆に回されて、中原くんが指示を出した。



「採決は投票制です。賛成か反対か記入の上、四つ折りにして箱の中にいれて下さい」



< 142 / 172 >

この作品をシェア

pagetop