アンタ達、あたしの日常どこやった?
もぐもぐとお弁当のウインナーを食べながら、あたしは憂鬱な思いで机の上のファイルを横目で眺めていた。
まだ中身はほとんど確認してない。
でもさっきぱらぱらって見ただけで、結構ぎっちり1ページが埋まっていた。
いや。無理だ。ホントに無理だって。
そんなあたしの憂鬱具合を知ってか知らずか、森川さんはもぐもぐとあたしの前で何事も無かったかのようにサンドイッチを食べていた。
「…今日の真颯会の打ち合わせ、何だっけ」
「各リーダーさんや他の皆さんの立候補受付と、競技のリクエスト受付ボックスの設置、それから各委員会への仕事の割り振りの打ち合わせ、あ。これは役員だけですが、」
「ごめんなさい森川さんもう充分」
延々と山積みになった仕事の山を考えて、あたしは更に憂鬱度を重ねる。
いや、このファイルが無ければすごい楽しみなのよ真颯会の業務は。
「ねえ、森川さん…」
「はい?」
「もし、明日までにあたしが高津遥のファイル放置してたら、どうなると思う?」
「明日の更新が、無くなりますね」
「…そのまま、あきらめたりしないかなあ高津遥」