アンタ達、あたしの日常どこやった?

放課後が終わって、真颯会の打ち合わせが終わるまでは鞄の中にファイルをしまっておく。



一見、ファイルを持っているように見えなかったらしい森川さんにはすごく心配されたけど、引き受けた決心を伝えると、やたら喜ばれた。



「良かった!はるるも喜びますよ〜」



「アイツが喜ぶかどうかはどうでもいいの。あたしはあくまでも全国のRuruさんのファンの事を思ってね!それだけ!」



「でも、成田さんがやる気になってくれたなら充分だと思います〜」



…何か、話がズレてるって言うか噛み合ってない気もするけど、仕方ないか。



あたしはいつもの席に荷物を置くと、机の上に新規で届いている書類に目を通す。



うんうん、明日のサテライト全校集会でカラーの抽選と、チーム名の決定か。



それから、明日の午後からの時間を先生方からいただいて、各グループ別に講堂・体育館・武道場に別れて初のグループミーティング。



あたし達実行委員は参加できたり出来なかったりの雑用組だから、ちょっとその辺は寂しかったりもするんだけど。



なんて言うかさ、お祭りの準備するのって、本番よりワクワクするって良くいうじゃん。



まさにそんな感じ。



いよいよ具体的に動き出した真颯会の活動に、あたしはすっかりうかれていた。
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